【S to M】
30日、日記を書いたあと、彼からこんなメールが来ていました。
「明日、横浜のジムに行く予定だったけれど、やっぱりやめにしませんか。上野→横浜→恵比寿と移動するのは、移動時間がもったいない気がするので。
あと、ホテルに行きたいです。」
出会いたての頃、一度「今週はホテルにいきたいな♡」っていうメールが一度来たことがあるのですが、最近はしょっちゅうお泊りをしていて、「お泊り=する」「日帰り=しない」っていうルーチンが出来ていたので、なんだか酷くびっくりして、赤面してしまいました、
そして今日の朝、起きると彼から「寝坊した!一時間遅らせてもいい?」のメール。
先週忙しかったのは知っているし、「構わないから、ゆっくり気をつけて来てね」と返信。
でも、わたしは予定通り、出発することにした。
今日のデートの待ち合わせは、私がショールームで勤務する時の最寄り駅、代官山。
代官山のカフェでまったり、なんて、仕事の時はなかなか出来ないので、今日はそれをしてみたかった。
彼氏さまと一緒のカフェデートも楽しいのだけれど、一人でゆーっくり、まったりする時間も、とっても幸せで貴重。
駅前のマーメイドカフェでゆっくりチェリーのデニッシュを食べて、抹茶ラテを飲みながら、きっと大慌てでやって来るであろう愛しい待ち人を待つ時間。
とっても、有意義でした。
彼氏さまのほうは、正反対に本当に大変だったようで、強風で電車が止まり、乗り換えに乗り換えを繰り返しながら、必死にわたしの元へと来てくれた。
カフェに現れた彼は、いつもよりちょっとお洒落をしていて、とっても素敵だった。
最近、占いづいている私。
今朝見たうお座の運勢にね、こう書いてあったの。
「カフェで、素敵な異性と巡り合える予感。」
実は、これを本当のことにしたくって、先に家を出て、わざわざカフェで彼氏さまを待っていたのです。
そして、ほんとうに素敵な異性と巡り合えました♪(待ち合わせなんだから、当然!なんて言わないっ!><)
待ち合わせてすぐ、電車トラブルで疲れ果てて、おなかがすいた彼氏さまを、お気に入りのお店に連れて行こうとしたのだけど、あいにく満席。席が空いたら連絡を頂くことにして、先にわたしの職場へ。
彼氏さまが、前から「どんなところで働いているのか、見てみたい!」と言っていたので、連れて行きました。
わたしのマネジメントする、アパレルショップの店長さんや店員さんたちに、彼氏さまをご紹介して、この前、ちょうど誕生日を迎えた店長さんにハッピーバースデーのプレゼント。
あと、ショウルームも見せて、わたしの上司にも会わせた。この上司がちょっとチャラ〜い方なので、何を言われるかとビクビクしていたのだけど、特に何もなく、終了。よかった〜・・。まあ、次に上司に会った時に、何を言われるかは怖いですが><
お店を後にして、ちょっとツタヤでも見ていこうか、と思ったときに、お店からのコールに気付いて、あわててごはんを食べに行きました。
ごはんを食べに行ったのは、代官山の「チャノマ」。
ここは、大きいソファがどーん!と置いてあって(20人ぐらい座れそうな!)、まさに「茶の間」になっているお店。
ただし、チャノマ部分は、昼は小さなお子さんとママさんたちが優先です。
ここは、そういうママさんたちの憩いの場所。
わたしが女性だからかもしれませんが、子供がいっぱいいて、わさわさして泣き声もいっぱいするのに、子供がいっぱいいる環境というのは、なぜか安らぐんです。
彼氏さまはどうだったか分からないけれど、食事もベジタブル中心で彼氏さま好みだったし、何だかんだで周りのお子さん達をあやして楽しんでいたので、良かった♪
ご飯を食べると、彼氏さまが「このまま、ホテルでいい?」と。
それに黙って頷いて、ホテルへ。
いわゆる、「ラブホ」というのは久々だったので、一緒にお風呂に入って、まったりしたり、うにゃうにゃしたり。
ベッドでごろごろしながら、動画を見て二人で歌ったり踊ったり。
そうこうしているうちに、遅くなっちゃって、あわてて二人で今日のメイン、【ジャパン・アジアビアカップ2012 感謝試飲会】へ。
これは、ビールの好きな彼氏さまのために、わたしが申し込んだ、ビールの試飲会。
大きい企業のビールではなく、小さな酒造のビールばかり何十種類もズラー!っと並んでいて、入口でチケットと交換に頂くガラスのコップに注いで好きに飲めるという。
わたしはアルコールに弱くって、ビールも苦手なのですが、少しずつ、色んな種類を飲んでみたくって、とっても楽しみにしていたのです。
でも、わたしたちが入場したときには、もう終了30分前。
彼氏さまは「折角みかんちゃんが申し込んでくれたのに、俺が遅れたせいで申し訳ない」としょんぼりしていたのだけど、個人的には一緒に楽しく一日を過ごすツールとして申し込んだだけなので、勿体無いとは思わなかった。
でも結局、二人で時間を惜しむようにいっぱいのみ比べをして、なんだか充分楽しめました。
とってもおいしいビールも見つけることも出来たし、ビールってこんなに味が違うんだ!って初めて思った。
ビール=にがーい、のイメージがちょっぴり変わりました。
終了時間まで惜しむようにビールを飲んで、ちょっぴりふらふらになりながら、外へ。
試飲会は食べ物の持ち込み不可で、ビールだけ胃に入れていたので、ごはんを食べよう!と、ガーデンプレイスの土鍋ご飯がウリの飲み屋へ。
飲み屋はほぼ全席個室で、酔っ払ったわたしたちには、ちょうど良かった。
まずは、わたしが酔っ払ってハイになっていて、「きみ、やっぱりちょっと酔っ払ってるよ」って彼氏さまに笑われたり。
お通しとお酒が来て、嬉しくって、
「幸せだなー」
「ん?」
「おいしいご飯と、おいしいお酒と、」
「うん」
「あと、すきなひとー」
「・・・可愛いこと言いやがってー」
そんな会話をしたように思う。
あと、彼氏さまがわたしの指輪を撫でながら、
「指輪について、色々教えて貰ったんだよ」と。
「手のラインは、外に向かって下がっているから、そのラインに沿うように流線型に下がっているものを着けるとフィットするんだって」
「この指輪は、上下どっちに着けても、左下がりだから、大丈夫だよ」
「いろんなショップを回ったんだけど、納入予定の一ヶ月前だったから、どこでもギリギリって言われちゃって」
「こういうリングって、受注清算なんだってね。知ってた?」
ちょっと酔っ払っているわたしは、最初はぼけーっとしながら、ふんふんと頷いて聞いていたのだけど、聞いている間によいが覚めてきた。
「え?この指輪、通販とか、お店のショウケースにあったのを買ったのじゃないの?」
すると、彼氏さまが指輪をはずして、
「この、裏側に彫られている文字、見た?」
「うーん、小さいな、今度、ルーペで確認してみて」
土鍋ごはんと、ごはんのお供を食べていると、今度はわたしの酔いは覚めてきていたのだけど、彼氏さまが日本酒に酔ってきて、
「・・・ねむいんですね?」
「・・・バレましたかー」
わたしの膝枕で、寝始めてしまった。
まあ、個室なので、大目に見てあげよう、と少し寝かせてあげて、(途中、店員さんがラストオーダーを聞きに来たりして、ちょっと申し訳なかったのだけれど)20分ぐらいで起こして、一緒に帰りました。
名残惜しかったけれど、もう終電近かったし、彼氏さまも酔っていて眠そうだったし、仕方が無い。
帰宅して、そうだ、ルーペルーペ、と思って母に貸してもらって、
指輪の裏側を見てみた。
【S to M】
Sは、クラムさんのお名前の頭文字、Mはわたしの名前の頭文字。
こんなことまで、してくれていただなんて。
心が、震えた。
気付かなかった。ずっと、指輪を外さずに、着けたままにしていたから。
もしかしたら、このひとは、本当にわたしのことを好きなのかもしれない。
そう、思った。